遺骨が家に戻ると還骨勤行が行なわれる。
これで一連の葬送儀礼は終わり、
以後は初七日からの追善供養となるのだが、
最近は還骨勤行とあわせて初七日法要が繰り上げて行なわれることが多い。
本願寺派の還骨勤行は『阿弥陀経』・念仏・和讃・回向・御文章。
大谷派は『正信偶』・念仏・和讃・回向・御文。
御文章(御文)はいずれも「白骨章」が拝読される。
拾骨したばかりのことであるのあしたゆうべろくしんけんぞくで、
「朝には紅顔ありて、
夕には白骨となれる身なり。
(略)六親春属あつまりて、
なげきかなしめども、
更にその甲斐あるべからず」といった文句が身に迫る思いがする。
しかし、
この御文章が読まれる真意はそこにあるのではなく、
末尾の「人間のはかなき事は、
老少不定のざかひなれば、
たれの人も、
はやく後生の一大事を心にかけて、
阿弥陀仏をふかくたのみまゐらせて、
念仏まうすべきものなり」にあることは言うまでもない。
葬儀知識
会食前に施主があいさつをする
「お斎」は、参列者を感謝の気持を込めてもてなすものです。
もっとも上座には僧侶がすわり、
施主やその家族は末席にすわります。
参列者全員が席についたところで、
施主はお札のあいさつをします。
その後、故人の思い出などを語りながら、
親交をあたためます。
お斎を行う時間は2時間程度です。
施主はお聞きのあいさつを行い、終了します。
会食前の施主あいさつの例
本日はご多忙の中、
亡き母の四十九日法要にお運びいただきまして、
誠にありがとうございます。
おかげさまで、
四十九日の法要と納骨の儀を無事に終えることができました。
また、皆様には葬儀の際にはひとかたならぬお世話をいただき、
厚くお礼申し上げます。
いつも明るく、私どもを励ましてくれた母が亡くなり、
いまだ言いようのない寂しさはありますが、
皆様のあたたかな励ましのもと、
少しずつ元気を取り戻していきたいと思います。
ささやかではございますが、
お食事の席をご用意いたしました。
どうぞ時間の許す限り、ごゆっくりとお過ごしください。
母の思い出話などを聞かせていただければ、うれしく思います。
本日は誠にありがとうございました。
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