曹洞宗では枕経のことを「臨終調経」という。 この名称からすると、 心安らかに死を迎えられるように 読経をするというのが本来のあり方であろう。 しかし、読調されている経などからすると、 現在の儀礼にはそうした […]
「葬儀事情」の記事一覧
九人の導師が主導する九つの仏事が正式な形
通常、法要の導師(儀式を主導する役の僧)は一人なのだが、 禅宗の葬儀では最大九人の導師が登場する。 禅宗の葬儀法は大きく尊宿葬儀法と亡僧葬儀法の二種に分けられる。 尊宿とは「偉い僧」の意味で、 […]
口は出すけど金は出さない親戚
親戚付き合いについて 少し愚痴になってしまうかもしれませんが聞いてほしくてメールしました。 相談したい事は、 近くに住んでいる大叔父のことです。 私の父の兄の葬儀の時に、 私は手伝いで行っていたのですが、 大叔父がすべて […]
行と教えで成仏へ導く
禅宗の葬儀の特徴は、 授戒と引導にある。 どちらも禅宗だけの専売特許というわけではないが、 禅宗の葬儀では教理と儀礼が緊密に結びついている。 まず授戒だが、 僧の葬儀法を在家の人に応用するために没後作僧(死者に対して出家 […]
禅宗〈臨済宗・曹洞宗)の葬送
禅と葬送の意外に密接な関係 禅と葬送は本来、 関係がない。 「禅」という言葉は「禅定」を略したもので、 迷いを断つための腹想を意味する「ディャーナ」もしくは「ジャーナ」を漢字に音写したものとされる。 すなわち、 ョ-ガの […]
阿弥陀仏を深く頼みまいらせて念仏申すべき
遺骨が家に戻ると還骨勤行が行なわれる。 これで一連の葬送儀礼は終わり、 以後は初七日からの追善供養となるのだが、 最近は還骨勤行とあわせて初七日法要が繰り上げて行なわれることが多い。 本願寺派の還骨勤行は『阿弥陀経』・念 […]
火葬場で唱えられるお経の意味は?
火屋とは火葬場のことで、 火葬に先立って行なうおつとめを火屋勤行という。 現在は火葬場に僧侶が付き添わない場合もあり、 そのような時は葬儀場での葬場勤行に続いて火屋勤行が行なわれる。 火屋勤行では「重誓偶」という『無量寿 […]
死者ではなく会葬者に向かって唱えられるお経
出棺勤行では、 「帰三宝偶」(勧衆偶・十四行偶ともいう)が唱えられる。 これは、 中国浄土教の大成者の善導が書いた、 『観無量寿経』の注釈害「観無量寿経疏』の冒頭にあるもので、 迷いの世界から抜け出したいという強い気持ち […]
お通夜と葬儀 浄土真宗の場合は?
寝ずの番が不要の通夜、他宗と作法が異なる焼香 僧によるおつとめとしては、 臨終勤行と同じく『阿弥陀経』・念仏・和讃という次第になる。 『阿弥陀経』ではなく『正信偶』の場合もある(本願寺派・大谷派を問わず)。 […]
「法名」門徒としての証の名前が授けられる
「納棺尊号」を書くには 故人に法名が定まっている必要がある。 法名は 他宗の戒名に相当するものであるが、 その意義は大きく異なっている。 戒名というのは、 仏教の戒律を授かった者に与えられる名前で、 僧名に準じるものであ […]